アイロン不要シャツの実力検証、驚きの進化をレポート
「形態安定」の機能を持ったシャツ自体は、10数年前から販売されており、珍しくはない。だが比較的シワが残りづらくても、全くアイロンがけが不要かとい えば、そう言い切れない商品がほとんどだった。しかし、今回発売された「ノーアイロンシャツ」は、従来のような補助的なアイロンがけさえも不要という。
はたして、全くアイロンなしで着られるのか。既存の商品からどの程度進化したのか。洗濯した上で、その威力のほどを検証してみた。製造元の日清紡テキスタイルによると「洗濯後のシワを約95%カットする」という。同シャツの洗濯実験は以下の通りだ。
普通の洗濯機で洗ってよい
「特殊な洗い方は必要ない」(日清紡テキスタイル)ということで、洗濯機はわが家のごく標準的な洗濯槽式タイプを使用。ネットに入れることもなくそのまま洗濯槽に入れ、洗浄とすすぎを繰り返して最後に脱水するという通常の工程で洗濯を済ませた。
脱水直後、洗濯槽から出てきたシャツはご覧の通り。多少少ないとはいえ、シワはあり、従来のシャツと大きな違いはない。本当にこれがアイロンなしで着られ るのか、というのが正直な感想だ。その後、いつものように、とくにシワが気になる部分を両手に挟んで軽く叩いた後に、ハンガーに干して乾かした。すると、 不思議なことに時間が経つほどにシワが伸びていく。さらに数時間後、完全に乾ききる頃には、シワがほとんど目立たなくなっているのには驚いた。
とはいえ、わずかだが腕の部分や胸のポケット部分に縦シワが残っている。このまま着ても抵抗はない状態だが、95%カットされているかといえば、少々疑問 が残る。そこで、「洗濯後、数日ハンガーにかけて吊るすと、よりシワが伸びる」(日清紡テキスタイル)という言葉を思い出し、ハンガーにそのまま一晩吊る してみることにした。
一晩吊るしたらシワが伸びた
翌朝、前日気になったシワの部分を確認すると、ほとんど目立たなく なっている。さらに特筆すべきは、シワはキレイに伸びているが、袖のプリーツは新品同様に残っている点である。では、洗濯の繰り返しには耐えられるのか。 試しにもう一度、同じ要領で洗濯してみたが、結果は同様だった。
従来、形態安定シャツといえば、ポリエステルに代表されるような化学繊 維を使用した物が大半だった。だが、日清紡テキスタイルでは、綿100%の形態安定シャツの形態安定の向上に取り組み、シワ73%カットを可能にした「ノ ンケア」という商品を2003年に販売。その後、3年前からはシワカット率を95%まで向上させるプロジェクトを進めてきたという。
形 態安定シャツは、形状を安定させる薬剤(加工材)を生地に浸透させたものだが、従来の技術では、「薬剤が生地の表面に偏って固着し、深部に留まりにくい状 況でした。そのためところどころシワが寄ってしまうのを避けられなかった」(日清紡テキスタイル)。そこで、まんべんなく薬剤を固着させる新技術を模索。 「生地と糸の最深部に薬剤を均一に浸透、固着させる新手法の開発に成功したことで、シワが気にならないシャツが完成した」(日清紡テキスタイル)。
洗濯後に着用してみると、形態安定の性質が生かされた思いがけないメリットも。腕の曲げ伸ばしによる肘のシワなど、着用時にいつの間にかできてしまうシワが軽減され、長時間身につけても美しい形状をキープできるのだ。
洗濯後、一夜ハンガーにつるしたシャツ。折り畳んだらご覧の通り。
洗う前とほとんど変わらないほど、シワがとれている
通常のオフィス勤務なら十分に通用
上役との会議や得意先との顔合わせなど、いつもよりも気の張る場に出かける際にはビシッとクリーニングしたシャツに袖を通したいのも確か。だが、日常の通勤なら、アイロンがけなしで十分に着られるレベルだ。
アイロンがけのなかでも、男性用Yシャツは襟や肩、袖口などのシワを完全に伸ばすには難儀する。その労力がなくなることを思えば、子育て中の主婦や、共働 きの夫婦...など、家事の負担を少しでも軽減したいと思う家庭にとっては大歓迎だろう。今後、女性用のシャツやブラウスの販売も視野に入れているという同 社。アイロン嫌いの女性の救世主としても、注目を集めそうだ。
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2011年2月 1日 19:08











































